カフェと喫茶店の違いについて

 

実は、カフェと喫茶店には、明確な線引きがあります。
どちらも店内でコーヒーや紅茶などの飲み物、スイーツや軽食など楽しめるので、混同してしまう方もいようです。
しかし経営者側からすると、カフェと喫茶店にはアルコールを提供できるかどうかという大きな違いがあります。
これは、カフェと喫茶店で開業する際に取得する営業許可の種類が異なっているからです。
カフェではアルコールの提供が可能となっている一方で、喫茶店での提供は不可能とされていますから、アルコールの提供を考えている場合には注意しましょう。

 

カフェの経営には飲食店営業許可が必要

カフェを開業する際には、「飲食店営業許可」を得る必要があります。
飲食店営業許可を得られると、店舗で調理を行った食事や飲み物、アルコールの提供が可能になります。
一方で、喫茶店を開業する場合に必要となるのは、「喫茶店営業許可」です。
喫茶店営業許可で認められているのは、コーヒーやジュースなど飲み物とお茶菓子やパンなどのすでに製造されているものの提供に限定されており、アルコールを販売することはできません。
そのため、許可を得る前に店舗でどのようなものを提供したいのか、明確にしておく必要があります。

 

どうやって飲食店営業許可を得るのか?

飲食店営業許可は、各地域の保健所へ申請することで、取得できます。
ただし、飲食店営業許可申請をする際には、いくつかの要件があり、それを満たさないと却下されてしまいます。
飲食店営業許可申請に必要な要件は、「食品衛生責任者の資格」と「保健所の検査をクリアすること」の2つです。
これらの要件を満たしていると飲食店営業許可書が交付され、カフェの開業やアルコールの提供が可能となります。

 

飲食店営業許可申請の際に準備しておくもの

保健所で飲食店営業許可申請を行う際には、色々な書類を準備しておく必要があります。
必要な書類は、営業許可申請書、営業施設の見取り図や配置図、食品衛生責任者設置届などです。
また、法人がカフェを開業する場合には、「登記事項証明書」も必要です。
さらに、貯水槽や井戸水を使う場合には、水質検査成績書の提出も必須となります。
これらの書類をすべて準備し、管轄する保健所へ行って窓口で申請を行いましょう。
申請手続きには手数料がかかります。
手数料の金額は、各保健所によって異なっていますので、気になる方は事前に問い合わせておくことをおすすめします。

 

許可が出るまでにどのくらいの時間がかかる?

保健所で飲食店営業許可の申請してから許可を得るまでにかかる日数は、各保健所によって異なっています。
早ければ数日で許可が出ることもありますが、遅い場合は1週間から2週間くらいかかってしまうこともありますので、余裕のあるスケジュールを組んでおくと安心です。
無事に申請が通って飲食店営業許可書が交付されたら、店内の目立つ場所に掲示しておきましょう。